ウィンドサーフィンで遊んだ記憶の海 |
フリーランスで仕事を始めた頃、自宅側に喫茶店ができて、店主のHさんに誘われてウィンドサーフィンを始めたのです。普及間もない初期型のロングボードを購入し、Hさんと毎週木曜日に車で茨城の霞ヶ浦まででかけていました。そのうち近隣に住む理科大生も加わり数人で遠征するようになり、お台場や外房の海岸にも出かけていました。風吹けばそわそわ仕事手つかずのウィンドサーフィン生活を楽しんでいたのです。
そんな頃の夏休みに改造したワンボックスカーにウィンドサーフィンやキャンプ用品を積んでカーフェリーで宮崎に帰省したことがあります。小さい娘達と故郷の海で海水浴やウィンドサーフィンを楽しんで、山口や京都でキャンプしながら陸路自宅に戻ったのです。
あの頃はエネルギーがありあまっていたのでしょうか、ウィンドサーフィンで川下りしたこともあります。Hさんらとウィンドサーフィンによる利根川川下りを計画し、八月の真夏日に決行しました。四人各自で野田市利根川河川敷のヤブを分け入りウィンドサーフィンで川に出ました。強い日差しがジリジリと照りつける中、あいにく風もなく、セールに風をはらんで走るというよりセールを立てたまま流されるという感じで、おまけに水量も少なく、ところによってはボードのダガー(舵)が川底をこするので、あげくはボードを持って川を歩く始末でした。下った距離も時間も定かではないのですが面白かったのは確かです。下流で待ち合わせていた仲間の車にサーフボードを積み込み終了とあいなりましたが、普通では見る事のできない川からの風景が斬新で妙な達成感がありました。
仕事が忙しくなり都心に事務所を構えてから、ウィンドサーフィンも止めてしまいましたが、セールに風をはらんで海を滑走する爽快感は鮮明に焼き付いております。
年齢的にはこれからはカヤックがいいかもしれません。川風に吹かれながら四季折々の川や湖をのんびりと漂うのは最高ではないでしょうか…。
お盆休みの午後、つい記憶の海で遊んでしまいました。